2012年10月17日

間取りを考える(10)

隣近所への配慮

先日、近隣トラブルが殺人事件にまでこじれてしまった事件がありましたね。

お互い様、の気持ちで、相手の出す騒音等にはがまんをし、こちらの出す音などには気をつかう、ということで皆さんやっていってるのだと思います。それが、相手に文句を言い出すとお互いに意地の張り合いのようになって、エスカレートするとあのような結末になってしまうんですね。世界情勢においても同じようなことが言えるのでしょうか。

ところで、家づくりにおいての隣近所への配慮に関して。
まず、家の配置ですが、隣が境界線からだいぶ離して建てているのに、こちらは境界線ぎりぎり(50センチ以内)に建てていると文句を言われる恐れがあります。どうしても、というときはお隣の方のご承諾がいります。
相手もぎりぎりなら、同じぐらいの寸法まで建てても、お互い様、ということになるでしょうが。

それから、窓の位置関係。
窓と窓が同じ位置で目線があってしまうと、何かと問題です。
そこしか付けられない場合もありますが、その場合には目隠しルーバーを取付けましょう。
のぞいてなんかいないのに、のぞいてるかも、などと思われるのもいやですからね。

ピアノやオーディオセットなど音響機器のある部屋は防音工事を。
完全な防音までは費用的に無理でも、壁に防音シートを入れたり、なんらかの対策をして、配慮しましょう。

朝、7時半ぐらいからピアノを練習している音が聞こえてくる家がありますが、ちょっと早すぎではないかと思いますね。

私共、建築工事でも8時よりも早く機械の音を出すのはひかえています。8時でも、早すぎる、とおしかりを受けることもあります。
こちらは仕事を完成させないといけないので、死活問題的な面があるのですが。

玄関ドアが向かい合ってる、っていうのも、仲がいいときはいいけれど、少し気まずい場合は毎日顔をあわすことになりますので、となりの方がどんな方なのかわからない場合は、あまりにダイレクトに向かい合わせにならないようにした方が無難かと思います。(M.T.)



posted by シマダデザイン工房 at 16:43| Comment(0) | よりよい住まいづくりのために

2012年10月14日

間取りを考える(9)

上下階の関連

家相には科学的根拠にも合致するものもあるので、あながち全部が迷信と切り捨てられません。
(詳しくは清家清先生の「家相の科学」をご参照ください。)

1階の仏壇の真上の2階にトイレの配置は家相的によくない、という家相の戒めは科学的ということでもないが、気分的にうなずけますね。

仏壇の上は何も無いのが望ましいのですが、空、という文字を書いた紙を仏壇の真上に貼れば、それと同じ効果があるらしいです。

2世帯住宅で2階が子世帯、1階が親世帯の場合があります。
2階に小さい子供の部屋、その真下にお年寄りの部屋では、どんどんと騒ぐ足音でやかましいことと思いますので避けましょう。
音は気にする人はとことん神経質なので、間取りづくりのほかにも、断熱材を吸音材を兼ねて天井裏に敷き詰めたり、防音シートをフローリングの下に張ったり、いろいろと気をつけましょう。(M.T.)






posted by シマダデザイン工房 at 23:44| Comment(0) | よりよい住まいづくりのために

間取りを考える(8)

飾る場所

玄関を入ると下駄箱の上などや、正面に設けられた飾り棚に花が飾られていたり、その人なりのいろいろな思い出の品などが飾られていたりするのを見ると、住んでいる方の人間的な温かみやゆとり、あるいはセンスのよさなどがよく感じられます。

私共が建てさせていただいた家の飾りだなや、階段の壁に埋め込んだニッチなどに、季節の飾りつけや子供さんの写真などを楽しそうに飾られているのを見ると、作るのはめんどくさいけど作ってよかったなーと思います。

今は少しすたれたような気もしますが、出窓も物を飾るのに人気です。
ただし、出窓の場合、外から見えるので、あまりあふれるように物を置くよりも、いい感じのものを数少なく厳選して置く方がすっきりと見えてよいのではないかと思います。

以前お伺いしたお客さんで、リビングの1面の壁が全体が飾り棚になっていて、それがとてもかっこよく素敵でした。壁1面に棚を作ると結局ぎっしりと本や雑誌や漫画、とにかくすきまなくぎっしりと詰め込みがちなのですが、その飾り棚はブロンズの彫刻のようなアートの造形物や高そうなガラス細工などゆとりをもたせてディスプレイ(詰め込みではなかった)されていました。
そして適度に本も入っていました。政治や社会問題の本など買ったことが私にはなかったのですが、そこの本棚には国際社会における日本を憂う、などの櫻井よしこさんの本などが何冊か入っていて印象に残っています。知的=かっこいい、というイメージを受けたのも印象に残っている一因かもしれません。

だいぶ、話がそれましたが、床の間がない家でもどこか、お正月のお祝いのお花などを飾るところを考えておきましょう。玄関、リビング、廊下、ホール、寝室。
それから、神棚。友達の家に以前行ったとき、神棚はご主人が日曜大工で設置した、と言っていました。
それも心あたたまり、良いのですが、家の設計段階で、神棚を設置することがわかっているのなら言っていただければ棚を固定するための下地をしっかりと入れておきますし、安全に取り付けできます。

同じく、壁に飾る額などを吊り下げるための釘も下地があるところに打たないと、石膏ボードのところに打ったのでは、ぼろぼろとなってすぐに落下してしまいます。
このへんに額をかざりたい、というのを考えておいて、設計段階か、遅くともクロスを貼る前に大工さんに言っておきましょう。

額の位置なんて決めてしまうより、柔軟に対応したい、という場合はピクチャーレールをあらかじめつけておきましょう。これも下地が要りますので言っておきましょう。

限られた家のスペースを飾り棚なんかにとるゆとりないわ、といっても、壁埋め込みにすれば小さいものでもちょっと飾れるニッチが作れます。スポットライトの光が当たるようにすればとてもおしゃれになるので、ぜひやってほしいと思います。(M.T.)







posted by シマダデザイン工房 at 00:56| Comment(0) | よりよい住まいづくりのために